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2012年5月12日 (土)

「言葉」‥22

今急に問題になりだした射幸心ゲームのことをお話ししてみましょう。
この問題の底流にあるのはSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)のシステム環境から生ま
れた社会現象というものです。ニュースによれば当局(消費者庁)は「射幸心をあおる仕組みの
ゲーム商売を規制する」とありました。ウィキペディアから引用しますと、“射幸心とは、幸運を得
たいという心理状態ではあるが、多くの場合においては「幸運によって他人よりも幸せに恵まれ
たい」と思い期待することである。ただし、根拠の無い自信で自分だけが幸運を得られると思い
込んでいる者もおり、これらの人々は幸運を得ようと、投機や投資や賭博や期待値の低い事業
に興じ、浪費する傾向も‥云々‥”とあります。しかし少し身の回りを見渡しますと、例えばコン
ビニやスーパーでの買い物、ネット通販、航空券の予約購入などあらゆるものにポイント制が付
いています。希望に基づくシステムとは言え、直接の費用がなくメリットだけが後から発生するよ
うに見えるため大部分の人が利用していると思われます。たかが1ポイント=1円というような塵
のようなオマケですが、また塵のようで目に見えませんが、これも紛う方ない「射幸心商売」です。
世の中には最初から「ギャンブル」であると明示してサービスを提供している商売が数多くありま
す。株式投資、宝くじ、競馬、競輪、競艇、パチンコ、‥‥そして問題のガチャゲームです。問題
となったきっかけは、子供がガチャゲームで数十万円のチャージを受けてしまったことが頻発した
からのようですが、これは正確には支払能力のないものが高額の射幸心ゲームにはまって社会
問題化したということです。経済学的に言えば「財政破綻問題」ですが、これを政治的(道徳的)
観点で「射幸心の規制」と言い換えたものです。
しかし最初に言いましたように、これは社会インフラとも言えるものになっている「SNS」の本質に
根差すものです。やはりウィキペディアから引用しますと、“SNSとは「人と人とのつながりを促進・
サポートする、コミュニティー型の会員制のサービス、あるいはウェブサイト」のことである”となっ
ています。つまり今日のコンピューター(ネット)社会の日常的環境のことと言っていいでしょう。
私は、今さらこんなことを規制するのはやめろと言いたいのではなく、「義憤」がしたいわけでもあ
りません。この規制をどういう見地から、あるいはどういう価値観から行なうか、またこれをどう見
極めながら行なうか明確な政策意図を分かり易く示すことが、規制実施と同時に必要だと言いた
いのです。これは今の政権に始まったことではありませんが、付け焼刃的、泥縄的政治には見
切りをつけてもらいたい、ノーアイデアの行き当たりばったりはもういい加減にしてくれと言いたい
のです。
疑いなく、これは破綻に向かってまっしぐらに進んでいる国の財政状況のアナロジー(類比)でも
ある出来事だと言っていいからです。

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