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2013年1月11日 (金)

「性格」‥16

 「性格」を意味する英語はcharacterqualityindividuality、‥といくつもありますが、私にとって最もフィットするのはpersonまたはpersonalityです。personを日本語では「人」と訳しています。また、人柄、個性、人格、登場人物、身体、容姿、個体の意味もあります。派生語のpersonalityは個性、性格、人格、人間性、と「性格」の意味がより強まり、さらに個性ある人、著名人、タレント(有名芸能人)の意味も持ちます。

 そしてpersonの語源はラテン語のpersona(ペルソーナ)です。personaの意味は(劇・芝居の)仮面、マスク、役、登場人物、‥から役割、資格、品位、体面、‥さらに人格、個性まであります。そしてpersonaは合成語で、per+sonoと分解することができます。per(ペル)は前置詞で、(場所)‥を通って、経て、(原因)‥の故に、によって、(方式・態度)‥の方法で、をもって、‥の意味を示します。sono(ソノー)は動詞で、音がする、響く、意味する、言葉に表す、という意味のものです。つまりpersonaという合成語は「声(言葉)で性格を装った」といった心持ちの名詞ということです。例えば仮面劇の登場人物は台詞(声)だけがその性格を表現するといった場面を想像すればいいでしょう。結局そのような役割(性格)を持ったもの、それがpersonaです。その場合、性格とは猫をかぶった裏の本性ではなく、猫をかぶったそのポーズ、極論すればそのかぶった猫が性格なのです。玉ネギと同じで、玉ネギの正体を求めて皮を剥き続けても何も残らず、玉ネギは皮こそ正体だというようなものです。

 その際に「性格」の所有者本人がこれを自覚しているか無自覚かは問題ではありません。というのは「性格」を演じていると自覚していても上の意味からして、演じる姿勢も「性格」に含まれるからです。(‥‥ただ劇の世界では、劇の役を照れることなく演じ切るのが名役者で、自意識が残って照れが見えてしまうのはダイコン役者ですが‥‥)

 ちなみに、手元の英和中辞典に依れば「性格」・「性質」の類語の主なものは次の通りです。

character:人物評価の基準となる人特有の道徳的特性。

individuality:他人とはっきり違う個人的特徴。

personality:外見と内面的特徴が一体となって他人に与える印象。

quality:人や物が具備し、その性質・行動などを左右する特色。

nature:人や物が本来(生来)具備する色々なqualityの総体。

attribute:人や物が当然持っていると見なされるquality

 こう並べられるとどれでもいいような思いがしてくるかもしれませんが、以前から私が述べてきました、「性格」は自分と相手との対面により形作られる相手のイメージ全体のこと、というものに近いのはやはりpersonalityperson)ということになるように思うのです。

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