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2013年3月14日 (木)

「性格」‥27

 もともと「お金」はそれ自体が価値を持つものでした。つまり「物々交換」が原初形態であった「お金」

は、例えば羊1頭が麦100袋、鶏1羽が麦10袋、鹿の毛皮1枚が麦20袋というように麦を「お金」として交換

されるとしても、麦そのものも食料としての価値を持っています。

そして羊1頭=鶏10羽=鹿の毛皮5枚=麦100袋という価値の等式が成り立っています。そして「お金」の

役割を金、銀といった金属が果たすようになった時にも金、銀は貴金属価値(希少価値)を持ち、それは

基本的には貨幣価値と等価でした。しかしやがて金、銀が「流通貨幣」として出回りもっぱら支払い手段

として使われるようになると金、銀の貨幣価値(表示金額)とその貴金属価値とは切り離されて(その場

合、金貨・銀貨の貴金属価値は貨幣価値に大巾に不足する量で)使われ、さらに貴金属価値のより少ない

銅、真鍮等の貨幣も使われるようになりました。そして最後に紙幣が登場しましたが、これは金額表示さ

れた貨幣価値だけのもので商品価値(希少価値)はほとんどなく、純粋に支払手段としての「お金」とな

ったのです。

 これがさらに最近ではクレジットカードやプリペイドカードといった、銀行口座決済やカードの電子的

憶残高を使うことで「現金(キャッシュ)」の使用を必要最小限にする「お金」のシステムが主流と

なってきています。このシステムを「電子マネー」と総称するようですがマネー=「お金」の本質は変わ

ません。そしてこれが現在最も“利便性”のある「お金」の形態だということでしょう。

 私は最近あるカルチャースクールを申込み、その後不都合があってキャンセルしたということがありま

した。申込みに伴って入会金が銀行口座から引き落とされ、キャンセルによって振り戻されましたが、こ

の手続において私は「キャッシュ」は一度も手にしてません。スクール側もそうでしょう。これは私やス

クールに預金残高が口座にあるから可能なのだとは言い切れません。私もスクールもローンを組めば手元

資金(預金を含む)がなくても可能だからです。このようなことを広い意味での「信用創造」と言います

(こんなことを言っても、私が金融業界の“回し者”でこのシステムを推奨しようとしているわけではあ

りません。あくまでも「お金」の性格を探究したいためです)。

 この信用創造くらい「お金」の“利便性”を高めたものはないでしょう。しかし、いくら信用創造によ

り「お金」の利便性が高まっても「お金」の定義である『人間が、生活する上で、必要なものを、購う

ための支払手段』が変わることはありません。これが「お金」の大原則ということであり、いくら社会が

テクノロジー化、電子化して利便性が高まってもこの大原則は変わりません。従って上の例で言えば私が

申込みをキャンセルしなかったら、私は最終的に私の「お金」で支払いを済まさなければなりません。そ

れをしなければ私はカルチャースクールで(私が必要と思った)知識を得ることはできません。それは、

やはりそれが「お金」を使った交換取引(物々交換)だからです。

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