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2013年7月 9日 (火)

「性格」‥47

9.これはアメリカ自身の正確な証言がない限り、推定する以外にない。アメリカではこのようなことがある程度時間が経過してから開示されることが多いが、今それをすれば日本の世論に大きな影響を及ぼすことは必至なので当分(半永久的に?)これが開示されることはないだろう。従って、以下の様な推定を行なう以外にない。

 ① アメリカと戦争して降伏した日本に対して、二度と戦争を行なえない国にするために軍備を持たない、「平和理念」・「非武装」を基調とした憲法を日本に制定した。つまりアメリカに刃向かい1516万人のアメリカ人を殺した罰(制裁)として日本にこの憲法を作ったのである(第二次大戦で戦死したアメリカ人は、欧州戦役で60%、太平洋戦役で40%と言われている)。

 ② アメリカは自らの憲法では達成できていない「平和理念」・「非武装」を謳った理想的“平和憲法”を“試験的に”日本に制定した。なぜならアメリカにもこのような憲法が一国の憲法として成り立つものであるか(現実に持続的な運用が可能であるか)の確信などなかったからである。

 ③ アメリカは戦勝国として降伏国日本に対して自らが作った憲法を制定したものの、日本が独立した将来において運用上の困難が生じれば日本自身が憲法を改定する動きを起こすことは当然想定していたと考えられる。

 ④ 特に国防上の困難が軍備を持たない点から起こることに備えて、アメリカが日本に対して国防上の安全保障をする必要があると認識した。これが「日米安保条約」の存在理由であった。

 ⑤ アメリカの抱く期待の主軸は、日本が憲法運用上の困難が生じることなく、従って「平和理念」を崩すことなくこの憲法が維持継続されることであり、日本が再び軍事強国ならないことであった。そしてそのために必要な軍事的および経済的支援を行なっていく。これは特にソ連・中国という共産主義大国の出現・台頭により資本主義陣営のリーダーを自認するアメリカが日本を東アジアにおける防衛線と位置付ける過程においても基本的に変わることはなかった。

 ⑥ しかし朝鮮戦争が勃発した1950年に日本に「警察予備隊」が設置され、1954年に「自衛隊」となった(もちろんアメリカの主導で行なわれたものである)。これは憲法が謳う「平和理念」に基づく「非武装」の事実上の放棄である。理想的憲法に訪れたいわば最初の“綻び”と言っていいだろう。それでも憲法条文の見直しを行なうことはしなかった。だが今日に至る憲法改正論議の芽はここで生まれたのである。

 ⑦ ソ連を筆頭とする東欧共産主義圏が崩壊し、中国が共産主義の旗を掲げながらも経済的には資本主義化するという世界の政治的環境が激変した現在において、アメリカは日本をどう位置づけているのであろうか。日本の憲法、日本の軍事力、日本の政治的方向(日本の役割)をアメリカはどうあるべきと考えているのか。この分析なくして憲法改正論議は不毛であろう。

 ⑧ ソ連の事実上の後継国ロシア、経済大国となってきた中国、インドや経済的プレゼンスを高めているアジア・アフリカ・南米等の新興諸国が存在するのが現在の世界情勢である。そうした中で、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンズー教、ユダヤ教等を背景とした宗教対立・民族対立に根差す紛争は今も跡を絶たない。跡を絶たないどころか激化する様相を呈している。これを俯瞰して言えば、経済的には資本主義的競争の激化、政治的には宗教・民族の違いからくる戦争の頻発、これが現在のそして展望可能な将来までの世界の姿であると言っていいだろう。

⑨ そのような時に、既に形骸化した「平和憲法」を護持することは余りにも“お人好し”であろう。否それどころか国民および諸外国に対して“無責任”であろう。なぜなら上のような問題が起きた時に問題解決の責任は負えない、負おうとしない、もっと言えば責任を負うという信頼を回りから得られないであろう。耳障りの良い言葉を色々並べたところで本当に当事者の立場になって擁護してくれる国とは見られないであろう。相手がどのような体制の国であれ国家関係とはそのようなものだからである。自国の国民の命がかかっていればその国の責任者は他所の国の“空手形”など決して受け取れないはずだからである。

  「平和憲法」を掲げる国がいざ危うくなると「軍事大国」にすがるというのはイソップの寓意にこそなれ、“尊崇”とは正反対の国の姿でなくて何であろうか。

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コメント

こんにちはsun
今日も暑いです(#^.^#)
これだけの事が書ける皆空さん
凄いです♫
皆空さんひょっとして、現役時代は
そちら関係のお仕事をされていたのでは♫
海軍とか自衛隊のお仕事をされていたような気がしてきました
娘さんが彼氏を♫ご結婚ですか♫
新生活も楽しみでしょう(#^.^#)皆空さんはちょっと淋しいのでは~
あのコメントは一理ココにありでしたね♪

本当に熱中症にはお気を付けください。

私は証券会社の法人部門で長く仕事をやりました。会社相手の仕事です。
簡単に言えば資本主義、バブルの走狗(手先)とも言える仕事に就いていましたnotes
残念ながら軍事関係の仕事はまったく無縁でした。
ただ色々な本は心掛けて読みました(今も)。そしたら何事も自分流に考えるクセは備わったと思います。そして加齢とともに頑固になり、もう死ぬまで変わりそうにありません。(* ̄ー ̄*)
それにしても子は親の思い描くようには行かないものです(自分がそうでした)┐(´д`)┌ヤレヤレ

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