« 「性格」‥57 | トップページ | 「性格」‥59 »

2013年8月15日 (木)

「性格」‥58

 今年もまた86日の広島、9日の長崎の原爆記念日が来て、そして15日の終戦記念日が来ました。今年で68

です。政府は毎年815日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」と定めています。私は日本国憲法の「平

念」(あるいは「平和憲法」)に対する疑問を持つ者として、以下のことは何があろうと言わなければな

らないことと考えます。

 広島・長崎の平和記念日は何故“平和”記念日なのでしょうか。それは68年前にアメリカに原爆を落とされた

ことが最終的契機となって日本は敗戦・降伏した結果平和がもたらされたからで、これを誰も疑いはしないで

しょう。しかし原爆投下が平和なのではありません。原爆投下そのものは惨禍なのであり、それも日本の歴史

上最大の惨禍で、2発の原爆で瞬時に20万人の無辜の人命が失われた人類史上でも空前の悲惨な出来事と言えま

す。だから68年経った今でも実に悲しみが伝わってくるのです(不遜なことを言えば、この犠牲者が23人い

2030人であったなら歴史的な悲劇には到底ならなかったでしょう)。

 そして、このことと「平和憲法」とはどう繋がるのでしょうか。「平和憲法」はアメリカが日本のために作

ったものです。原爆を投下したのもアメリカです。これを一言で言えば、アメリカは日本に原爆を投下し降伏

させ「平和憲法」を制定したということです。つまりアメリカは自らの手で日本に悲劇をもたらし、その悲劇

(悲しみ)を足がかりに平和を希(こいねが)う「平和憲法」を制定したのです。 従って、日本(人)は

この悲しみの“軛(くびき)”から免れない限り「平和憲法」から免れないのでしょう。即ち「平和の呪縛」

から免れないということです。しかし、ここで多くの人が「平和の呪縛」のどこが悪いのか、それは「平和の

達成」であり究極的な“幸福”のことではないのか、と強い異議を唱えるに違いありません。

 私はここに人間の永遠のテーマがあると考えます。人間は“幸福”が何であるか既に極めたと言えるのでしょ

うか。幸福とは戦争しないことだという結論が出たと言えるのでしょうか。単に戦争をしない(争わない)こ

とが幸福であるならこんなに容易なことはなかろうと思います。世界中のすべての国家、すべての民族が戦争

をしないことに偽りなく同意すればそれは実現する話なので、例えば国連でそれを決議しすべての国の代表者

が署名することが最善の方法であるように思われます。しかし未だそれは実現しておらず、将来必ず実現する

という保証を誰も与えることはできない、誠に困難なことと言わざるを得ません。何故なら、戦争をする(争

う)ことを幸福と考える(逆に言えば戦争できないことを不幸と考える)人間がいないとは決して言えないか

らです。人類のこれまでの歴史を考えれば、人間には戦争をする(争う)本性があると考える方が自然だから

です。

 冷静に考えれば「平和理念」とは道徳律に他なりません。道徳とは『人々が、善悪をわきまえて正しい行為を

なすために、守り従わねばならない規範の総体。外面的・物理的強制を伴う法律と異なり、自発的に正しい行

為へと促す内面的原理として働く(大辞泉)』ものです。そして憲法とは外面的・物理的強制を伴う法律その

ものであって、決して道徳律ではありません。従って、「平和理念」という道徳律を憲法に盛ることは憲法の

「法律性」にどうしてもそぐわないのです。

 ここで日本の古い例を辿れば、聖徳太子が604年に制定したとされる「十七条の憲法」は我国最初の成文法で、

和の精神と君臣の道徳を説いたものですが、社会を統べる現実的法律とはなりませんでした。そして実際的な

憲法の制定は701年の部親王・藤原不比等らによる「大宝律令」まで待たねばならなかったのです。この「大

宝律令」により古代の我国における天皇中心の中央集権国家の体制が固まったと言われています(大宝律令に

おいて初めて「日本」国号も定められたのです)。これは遣隋使の派遣以来約100年をかけて学んだ中国の律

令を日本の国情に合うように改変・編纂したもので、現代の刑法・民法・行政法を合わせたようなものと言わ

れています。そしてわざわざこの例を引きましたのは、現憲法の骨格である「平和理念」は「十七条の憲法」

の和の精神と同じであり、現実に社会を統べる規範とはならない、これを「大宝律令」と同じく現実的な規範

に改めなければならないということを言いたいがためです。「憲法改正(書き直し)」とはこの意味合いに

おいて為されるべきこと(即ち、今の日本の国情に合うように改変すること)と言いたいのです。

<散歩公園の池も暮れました>

Dsc_0416


Dsc_0415


« 「性格」‥57 | トップページ | 「性格」‥59 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

こんばんはmoon2
毎日暑いですね。体調如何でしょうか。

忘れてはいけない事が沢山有りますね。
今こうして平和でいられるのも過去が有ったからでしょうか。
過去を悔い改め、二度とない様にと願う気持ち。
皆がそんな気持ちだったらいいなぁって思います。

何故平和記念日とついたのでしょうね。
戦没者を追悼し平和を祈念する日
悔しくも亡くなった方のためにも追悼し
今後は絶対こんな事が有って欲しくないと願います。

戦争だけでは無く世の中、人の命を簡単に殺める人たちがいるのです
その人たちの気持ちは分からない。
そして、自殺を考える人もどうぞ、生きて下さい。
世の中には生きたくても生きられない人達が沢山いるのですから
どうか命を大切にしてほしい。
心も平和でいられます様に
と願うばかりです

今晩は。
こう暑くてしょうがない時に、「頭を絞って」変なことを考えるのも
一種の避暑方法かもしれませんね。‥人間悩みぬいたりする時は
瞬間的に暑さも忘れていると思いますから。shine┐(´-`)┌
しかし私は日本で今大手を振るっている「平和」には、反面で氷を背
負っているような寒々しい危うさを感じるのです。ことによるとこれは
老人の心配性の現われかもしれませんが‥‥。sweat02

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1627554/52892437

この記事へのトラックバック一覧です: 「性格」‥58:

« 「性格」‥57 | トップページ | 「性格」‥59 »