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2014年3月 1日 (土)

「品定め」‥5

次に馬頭は、夫の浮気に対する妻の態度のとり方次第で色々問題が起きてしまうのだと言います。「‥何か思わ

ぶりに恥じらってみせたり、恨み言を言ってもいいような時に知らないふりをして、表面は何でもないかの

ように装っていたものの、いよいよ胸一つに収めきれなくなるや、恐ろしい言葉や哀しい歌を残して山里や海辺

に身を隠してしまう女がいます。男の心が離れたわけでもないのにこんなことをすれば取り返しのつかないこと

になるだけで、まったく軽はずみなことです。これをまた『よくぞ決心されました』などと言う取り巻きがいた

りするとその勢いで尼になったりするのです。当座の間は俗世と縁を切った気でいても、見舞いに来た知合いの

人の世間話を聞いたり、事情を聞いてやって来た相手の男が涙を落とすのを見て、髪を削ぎ落してしまった自分

の姿に今更のように気が付き泣いて後悔するはめになったりして、中途半端な悟りのためにかえって悪道にさま

ようことになるのです。‥‥それだったら、万事穏やかに、恨み言を言いたいときも憎からぬさまにほのめかし

たり、それとなく言うとかすれば、それにつけても可愛さが増すというものでしょう。‥しかし、あまりに男を

好き勝手にさせれば男からすれば気が置けないものの、くみし易い女と見られてしまうものです。夫の心も妻の

仕向け方次第ということで、つまり岸に繋いでおかない舟はどこに漂ってしまうか分からないというではありま

せんか‥」と、頭中将に同意を求めると、中将はいかにもというふうに大きく頷くのです。

 頭中将は、この議論にぴったりなのが源氏の妻である自分の妹姫(葵の上)のことであろうと思うので、源氏

の方を見ると居眠り(狸寝入り)をしているのでガッカリし、いまいましいとも思うのでした。‥源氏は12歳で

葵の上結婚したものの、気位ばかりが高いこの姫とはなんとも折り合いが良くなく夜離(よが)れがちになっ

ていたのです(‥後に、葵の上は源氏の子を出産するも直後に病に冒され亡くなりますが、その死の床で初めて

氏と心を通わせ合うという悲運の妻だったのです)。

 

<月末は用事も兼ねて神奈川県西部の蘇我の梅林に行ってきました。この日は4月の陽気の中で、色とりどりの

梅の花が満開でした。梅の花の香りに負けそうな気がしたのは初めてです。‥‥歳のせいでしょうか。>

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心と体」カテゴリの記事

コメント

こんばんはnight
遅くまで起きておられるのですね~
梅が見事に咲いてます❀❀
そんな景色を見ていたらあっという間に時間が経ちますね♪
難しいな…浮気に対して妻の行動で決まるのですね
逆バージョンも今の時代は有りますけれど(・。・;
その立場に成らないとどうなるのか分からないです
何も言わず別れて貰うかな
心が離れたわけでは無いのかもしれないけれど
女性としてはやはり辛いかも…
分からないけれどねcoldsweats01
葵の上最後は幸せだったかな

こんばんは。(おはようかな?)
家に帰ったのが遅くなったのですよ。それで梅の印象が新鮮なうちに
ブログっておこうとしたら真夜中になっちゃいました。まあ、遅く寝たら
遅く起きるだけの気楽な生活ですからscissorsnotehappy01
‥しかしまた週末は寒くなって雪も降るかも知れないとのこと。働いて
いる方は大変ですね、ご苦労さまです。goodwink
源氏物語を読みますと“浮気”の尺度が今と違うように思います。
源氏のように「真面目に浮気をする」人を悪い人とは言わないようです。
源氏は付き合った女性を決して捨てなかったんですね。天皇家の次男
ですから経済的なゆとりもあるとは言え、精神的に(肉体的にも)大変
タフな男だった(もちろん架空の人物ですが)ことになります。
紫式部は何故このような男を創作したんでしょうかねsign02

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