« 紫式部のブラックユーモア(5) | トップページ | 韓国がタブーにする日韓併合の真実 ‥1 »

2014年5月25日 (日)

紫式部のブラックユーモア(6)

ここでちょっと閑話休題です。

源氏と末摘花(紅花=赤い鼻)との付き合いの顛末をブラックユーモアと言いましたが、ここに紫式部が(男

の理想像として)書きあらわそうとした源氏の気質が逆に見えてくるのです。源氏は、自分が思わぬ形で

き合うことになってしまった何とも変わった容貌の女人に対し、この運命的な出会いにはその父親である故

陸宮の影を感じ、自分が故宮に選ばれてこの娘の後見人になることになったのだろうと思うのです。このよ

な意識は男の一種の“割り切り”とも言えるでしょうが、このように割り切れる男も世の中には少なかろう

思います。源氏自身、あの頭中将や馬頭(うまのかみ)達ならとてもここまでの付き合い方はできないだろ

と感じているのです。若くしてこのような“矜持(きょうじ:自分への誇り)”を源氏は具えていたのです。

この点はこの物語に一貫して変わらない源氏の気質として描かれています。そして、この気質の故に源氏は大

きな不運に見舞われるのですが、大きな幸運にも巡り合うのです。紫式部は源氏物語において、様々に語られ

るこのような事件のまつわりについては中途半端な描き方を決してしなかったのです。こういったエピソー

ドを“容赦なく”語り続けるばかりで、安易な教訓や妥協めいた書かれ方の箇所などどこにも見られないので

す。これは「源氏物語」が世界に誇る名作たる所以(ゆえん)の一つの側面だと言っていいのでしょう。

1,000年も前にこれほどの内容を持った小説が書かれたということは、そのこと自体が奇跡的なことなのかも

知れません。‥‥最初に言いましたが、今の日本において、この名前は知られていてもこの物語がほとんど読

まれていないのはどういう種類の不幸と言ったらいいのか私には分かりません。

さて次回は、もう一つのブラックユーモアである源氏と典侍(ないしのすけ)との付き合いのことをお話して

みましょう。

<今日のスナップは、知る人ぞ知る横浜の秘境“陣ヶ下(じんがした)渓谷”(保土ヶ谷区川島町)です。

15haの広さがあって周りの平地からは560m位(?)は落ち窪んでおり、鬱蒼とした森に囲まれて、せせ

らぎが流れる辺りは温度も45度低そうです。やがて蛍も出るそうです>

1_26_2

 

4_25_2

« 紫式部のブラックユーモア(5) | トップページ | 韓国がタブーにする日韓併合の真実 ‥1 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

こんにちはrain
今日は雨で肌寒いですよ
紫式部の源氏物語は誰もが知っている物語ですよね
皆空さんの言うとおり、私もその一人です(・。・;
あらすじは知っていても、全てを楽しく読んだ記憶は無く…
皆空さんのお話で再確認しながら楽しんでいる有様です…御免なさいsweat01
知る人ぞ知る横浜の秘境が有りましたか
蛍の出るところが街にあるって良いですよねshine

こんにちは。
もう事実上梅雨に入っているんでしょうね。いつもそうですから。
源氏物語は私も読んだのは昨年ですから偉そうなことは言えません。
これほどその存在を知りながら縁遠い本は他にないでしょうね。
これは今に始まったことではなく、随分昔からのことのようです。
いろいろな作家が現代語訳を試みてきましたが、これは紫式部
が書いた原文を読まなければ源氏物語を読んだと果たして言え
るものでしょうか。似て非なるものを読んだだけだと思います。
源氏が読まれない最大の理由はやはり古文だからでしょうが‥‥thinksweat02

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1627554/56308161

この記事へのトラックバック一覧です: 紫式部のブラックユーモア(6):

« 紫式部のブラックユーモア(5) | トップページ | 韓国がタブーにする日韓併合の真実 ‥1 »