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2014年7月16日 (水)

「紫の上」‥‥若紫(1)

源氏物語は54帖(じょう:~の巻、に相当)で構成されています。「桐壷きりつぼ」、「箒木ははきぎ」、「空蝉うつせみ」と始まり‥‥「蜻蛉かげろふ」、「手習てならひ」、「夢浮橋ゆめのうきはし」で終わる、全部で54のストーリーが連なって書かれているのです。しかしこれらの各巻の題名は紫式部が付けたわけではなく、後世にこの物語が読まれ語り継がれていく過程で研究者達によって物語の理解を容易にするために内容にそって付けたものだという考え方が有力です。巻名を紫式部自身が付けたかどうかはともかく、巻の区切りを示すストーリーの転換は明らかに読み取ることができるので、源氏物語という長い小説を読む上で巻名の活用は現在では完全に定着しているのが事実です。

さて、その上でどの巻が最も重要か、あるいは最も面白いかについては読者の好みによって様々な意見があり、確たることは決まってないと言っていいようです。私は前にも述べましたように、「箒木」の巻における<雨夜の品定め>の章が、源氏物語という長編全体を通した「モチーフ」を示したものである点で非常に重要な気がしますが、近代の小説論を既にこの時代に先取りしていた「蛍」の巻もこれに劣らず重要なところと言ってもいいと思います。しかし、これとは別に「若紫」の巻も、源氏が紫の上という生涯の伴侶を見出し、その後の源氏が生きていく上での信条を決めることとなった経緯を語っている点で、これらに劣らず重要な巻であるように思います。そこで以下「若紫」の巻についてお話してみようと思います。

それは源氏が18歳の春のことで、この頃源氏は瘧病(わらわやみ、おこりとも言われ周期的に発熱するマラリアのような病気)をわずらっていて、あれこれ加持祈祷など手を尽くしても中々効き目がなかったとき北山に優れた修行僧がいることを聞きます。そこでお供45人だけで内密にある朝早くに北山の寺に出かけて行ったのです。そしてその地に療養のために数日間逗留していたのですが、ふとした折に僧坊を小柴垣越しに覗いてみると、気品のある尼君とこれに付き従う一人の可憐な10歳位の少女に目を止めたのです。まだあどけないその少女が、自分が恋い慕う藤壺の宮に瓜二つだったからです。

 

<植物園隣地の児童公園の園路脇の草地には清々しげにヤマユリが咲いていました。アジサイは既に咲き終わりの状態で色もくすんでいます。花畑のヒマワリとコスモスがちらほら咲き始め、花壇にも夏らしい花が見られます>

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心と体」カテゴリの記事

コメント

こんばんはrainthunder
今土砂降りの雨と雷が鳴っていました
夏ですね☀
お久しぶりです。
お元気でしょうか。体調も影響されやすい季節ですので
くれぐれもお体ご自愛くださいね♦

まだ若いからと、自分の気持ちを抑えられる源氏では無いので(~_~;)
10歳の子が自分が恋い慕う藤壺の宮に瓜二つだったのなら
きっと若紫も側に置いておきたいと源氏は思うのでしょうね
それとも意外な展開が有るのでしょうか(#^.^#)

これからヒマワリの季節もうコスモスも咲いているのですね
私はトンボを見たのですw(゚o゚)wこの時期にトンボを見かけたのでびっくりしました
ブログに書きましたけれど
スマホがトンでも無い事に成りましたが
元々調子が悪かったので新しい物と交換してもらえたので結果Okでした♦

ツブが見えているので長く離れている事も皆空さん自身の病気では無いと安堵してました

謹んで義姉さんとお義父さんのご冥福を申し上げます。

na noriさん
こんばんは。お久しぶりです。
身内の不幸が重なったり、私の体調も崩れたり(植物園の仕事疲れ?)で
ブログアップする気が起きなかったのです。
梅雨明けが近づいて、少し気力も回復しました。happy01sweat01
ヒマワリとコスモスは私達が種まき、水やり、草むしりをやったのですよ。scissorsshine
少女を引き取って自分の理想の女性に育てたいというのは、男の(共通の?)
願望でしょうね。アジアやアフリカの幾つかの国には今でもこの制度があると
聞きます。日本や他の先進国ではこれは“性犯罪”とされ、時々ニュースにも
なりますがね。weep(ノ∀`)アチャー
男と女の関係はどういう形が真実なのかは永遠に模索され続けることだろう
と思います。thinksweat02

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