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2016年12月18日 (日)

吉井道郎さん逝去

NHKカルチャー教室(横浜)の「古都鎌倉の四季」で実地に

講師を務められてきた吉井道郎(よしいみちお)さんが128

 日に老衰で亡くなられました(89歳)。私は先日千葉県の市川

市での通夜式に行ってまいりました。

私は一昨年の秋から今年の春までの一年半の間この教室に参加

し、鎌倉の有名あるいは無名の寺社仏閣の見学散歩に随行し、

吉井さんの博識により実に多くの鎌倉の歴史を知ることができ

ました。ちょうど短歌を習い始めた時期と重なりましたので、

私にとっては短歌の習作のためにも実に多くの機会が得られま

した。

それにしても、老衰でお亡くなりになる同じ年の春まで吉井さ

んは、この野外教室の先頭に立って取り仕切られていたのには

今さらのように感服するほかないのです。「矍鑠(かくしゃく)

という形容が吉井さんほどぴったり当てはまる人も少なかった

のではないでしょうか。一回の教室で3~4か所の名所を、起

伏の多い鎌倉の地形お構いなしで、基本歩いて回るのですが、

 40歳台~80歳台の156人の会員(男女半々くらい)で吉井さ

んより先にバテてしまう人も少なくなかったのです。いつも五

キロ程度の道行きで、見物コースにハイキングコースが入って

いることもままあったのですから、“物見遊山”気分で参加し

てみたら“えらい目に会った”人が一体何人いたやら知りませ

ん(ほぼ次から欠席です)。

短期間ではあったのですが、とにかく私の目には、吉井さんは

鎌倉の歴史のいわば「語部(かたりべ)」として映じていたのは

事実で、時に呟くように仰られた「鎌倉幕府なかりせば後の徳

川の江戸幕府もなかった」というお話にも私はいつしか納得し、

感じ入ることになったものです。私にとって、否、鎌倉にとっ

て大変貴重な方を失ったいう他にありません。

 

 

想い出のスナップと、それにつながる短歌を幾首か。

1 2

私が初めて先生の教室に参加したのは円覚寺見物でした。

<許されればわれ鎌倉に丸まって暮らしてみたし

この年になり>

Photo 海蔵寺

Photo_2 亀ケ谷切通

写真では分かりにくいですが、結構な上り坂です。

1_2 東慶寺

2_2

 

 

<ひっそりと木陰に佇む彼岸花東慶寺にて

待つのは誰ぞ>

3 小林秀雄の墓

4 大松博文の墓

<為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の

為さぬなりけり>

大松監督が座右の銘とした上杉鷹山の和歌です。

 

1_3 2_3 3_2

光触寺(こうそくじ)のスナップに吉井さんが写っていました。

一遍上人と吉井さんの風貌が非常に似ていたのです。

<捨ててこそ見るべかりけれ世の中を

すつるも捨てぬならひありとは>(一遍上人)

 

1_4 七里ガ浜

<波引けば足に残りし黒き砂七里ガ浜の

夏は去りけり>

七里ガ浜~稲村ケ崎を見物した時の私の短歌です。

1_5 Photo_3

本年1月の教室で、結果的に最後となった鎌倉八幡宮

でした。それと江の島の海です。

<大海の磯もとどろによする浪われて砕けて

裂けて散るかも>(源実朝)

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

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コメント

こんばんは
お久しぶりです
先程はnaのみで送信になってしまいました
ごめんなさい。
今年は気温の変化も激しく厳しい年でした
行動を共にした人が
居なくなるほど誰に関係もなく辛い事はないかと思います
逃げる事はできませんけれど
どうか皆さん健康でいて下さいと
思っています
亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします

今日は。
(送信のerrorは何も表示されてませんね。)
吉井さんは、春の教室あたりから急速に歩行がペースダウンし、あの矍鑠さが
なくなってしまわれ、5月から休講だったんですね。そして8月には教室の閉鎖が
通知されたんです。だれかれに聞きますと、体力低下で入院されているとのこと
でした。‥‥ですから、ことによるととは思っていました。誠に惜しい方でした。
今は、鎌倉と縁遠くにならないようにしたいと思っているんですが‥‥。

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